くまにち メディカルインタビュー
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肛門科最前線 痔の治療

2006/5/20掲載
 
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短時間で痛みの少ない治療
 
たしろクリニック院長
田代 和弘氏
日本人の3人に1人が抱えているという痔の悩み。男性だけでなく女性にも多く、治療時の痛さや恥ずかしさから受診が遅れがちになるといいます。短時間ですむ痛みの少ない手術や、切り取らずに注射で治す治療法などについて聞きました。

 ■痛みの少ない痔の治療とは?
 痛みは患者さんが最も気にされる点ですが、最近では痛みが少なく短時間ですむ治療が可能になってきました。痔には痔核(いぼ痔)、裂肛(切れ痔)、痔瘻(じろう)があり、受診者の約6割は痔核です。痔核には肛門内にできる内痔核と外にできる外痔核があります。内痔核の手術は、痛覚のない腸内で切除と縫合を行うPPH療法により、痛みを軽減して日帰りもできるようになりました。さらに、切らずに治せるのが注射薬による治療です。

 ■どんな治療法ですか。
 治療薬を注射して患部への血液流入を抑え、痔を硬く小さくする方法です。投与後の早い時期に出血が止まり、痔核の脱出や肛門のまわりの腫れがなくなります。麻酔して痔核の痛みを感じない部分に注射しますし、痔核を切り取るわけでもないので、傷口からの出血や痛みがありません。治療時間は20〜30分で、4〜5時間は安静が必要です。

 ■その後の経過は。
 治療後2〜5日の通院で、状態を診察します。あとは週1回、1カ月ほど通われるとほぼ完治します。この方法は再発の可能性が低く、外痔核や直腸脱にも効果が認められています。排便は翌日からでき、患者さんからスムーズにできるようになったと言われます。痔に悩まないためには、ふだんから便秘と下痢をしないことが大事。おしりを清潔にして冷やさない、毎日お風呂に入るなど、予防にも心がけてください。



 
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