くまにち メディカルインタビュー
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産科・婦人科最前線 不妊治療(レスキューイクシー)

2009/10/3掲載
 
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体外受精をより有効なものに
 
ソフィアレディースクリニック水道町
岩政 仁氏
熊本大学医学部大学院博士課程卒
日本産科婦人科学会専門医
日本生殖医学会生殖医療指導医
日々進歩している不妊治療。レスキューイクシー(ICSI)という治療法が注目されています。その詳細を聞きました。

 ■体外受精を行っても、受精卵が得られないこともあるそうですね。
 一般の治療を行っても妊娠が望めない場合、体外受精を行うことになります。体外受精は、卵を取り出して(採卵)精子をふりかけ(媒精)、得られた受精卵を子宮に戻すという方法です。残念ながら受精障害といって、治療周期の約10%に受精卵が得られない周期が認められています。これは体外受精としては失敗で、治療を続けてこられた患者さんにとってショックは大きいものです。

 ■受精障害は防げますか?
 現在、受精障害の治療は顕微授精(ICSI・イクシー)という細い針で直接卵に精子を注入する方法しかありません。採卵した卵の寿命は12時間ですので、通常行われている媒精後18時間での受精確認で未受精と判断された場合は、もはや顕微授精で卵を救う(レスキュー)ことはできません。そこで最近注目を集めているのが、判断は難しいのですが、媒精後6時間で確認される第二極体放出の有無で受精障害を診断し、顕微授精を行う方法です。これをレスキューイクシーといい、未受精の卵に顕微授精を行うことで受精障害を防ぎ、妊娠も可能になります。取れた卵を有効に用い受精障害の周期を減らせることから、導入する施設も増えているようです。特に初めて体外授精を受けられる方には、受精能力を確認するために試みてよい方法だと思います。 ■不妊治療教室 10月18日(日)午後1時から。参加費無料。 詳細は【電話】096(322)2996へ。



 
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