くまにち メディカルインタビュー
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がん治療最前線 定位放射線治療

2009/7/25掲載
 
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ピンポイント照射で高精度な治療を!
 
熊本放射線外科 院長
古後佳生氏
日本脳神経外科学会
脳神経外科専門医
がんの患者数が増える中、その治療法に対して大きな関心が寄せられています。ピンポイントでがんの病巣に照射する「定位放射線治療」について聞きました。

 ■定位放射線治療について教えて下さい。
 「定位放射線治療」とは、頭頸部・頭蓋内腫瘍(良性も含む)や、肺や肝臓などの体幹部にできた悪性腫瘍に対して、放射線をミリ単位の精度でピンポイントに照射する放射線治療のことをいいます。

 ■従来の放射線治療との違いは?
 これまでの放射線治療では、例えば脳疾患の場合は脳全体、もしくは腫瘍とその周辺の脳組織に対して放射線を照射していました。この場合、比較的広い範囲に放射線を照射することになるので、腫瘍だけでなく周辺の正常な組織や脳全体への影響が心配されます。また、それを避けるために放射線の量を減らせば、腫瘍に対する効力が弱まってしまうという課題が残ります。これに対して定位放射線治療は、高精度な放射線治療装置を使用して腫瘍部分だけに強力な放射線を照射するので、周囲の組織への影響も可能な限り軽減することができます。精密な照準で照射を行うことができる分、治療効果も期待できるといえますね。

 ■副作用や患者さんの負担は?
 ピンポイントでの照射は、治療時間を短縮し、副作用を含めた心身への負担もずいぶん少なくなったと思います。すべての患者さんに定位放射線治療が適するということではありませんが、最近はこれまで照射が難しいとされた大きな病変にも照射が可能になるなど、より精度の高い治療が行われつつあります。詳しくは専門医にお尋ね下さい。



 
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