くまにち メディカルインタビュー
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形成外科最前線 傷

2009/5/16掲載
 
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なかなか治らない傷や傷あとは専門医に相談を
 
いはら形成外科クリニック 院長
猪原英二氏
ひとくちに“傷”と言っても、その種類や治り方には違いがあるのだそう。ただどんな傷であっても、傷あとは残したくないものです。そこで、傷について詳しく聞きました。

 ■傷について教えてください。
 切り傷、すり傷、やけど等さまざまです。皮膚は表面から、表皮、真皮、皮下組織に分かれており、表皮の浅い傷であれば比較的早く治ります。それよりも深くなると治るのに4カ月〜1年ほどかかります。傷あとを残さないためには、できるだけ早く治療を始めることが必要です。軽い切り傷、すり傷であれば、流水で洗い、消毒は不要。治るまで、雑菌等が入らないよう湯船につかるのは避けましょう。深い傷の場合は、専門医での治療になります。

 ■治ったように見えた傷や傷あと、手術あとが盛り上がったり、赤くなってしまうことがあるそうですね。
 それは肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)とケロイドという症状で、かゆみや痛み、赤み、盛り上がり等が見られます。コラーゲンの過剰増殖が原因で、肩、胸、耳などに起こりやすいですね。体質や遺伝によるケロイドは周囲に広がりますが、肥厚性瘢痕は広がりません。

 ■治療はできるのですか?
 はい。塗り薬やはり薬、内服薬、注射を使用し、症状をおさえます。ほかにも、包帯で盛り上がりを圧迫しておさえる方法があります。治療には4カ月〜数年かかるので、根気よく続けることが大切です。なかなか治らない重度の症状は、そのものを手術で切除し、放射線治療を行う方法があります。完全に傷あとを消すことはできませんが、小さくすることは可能です。なかなか傷が治らない、傷あと、手術あとが気になるとお悩みの方は、専門医に相談しましょう。



 
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