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がん治療最前線 定位放射線治療

2008/5/3掲載
 
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ピンポイント照射で最善の放射線治療を!
 
熊本放射線外科 院長
古後佳生氏
日本脳神経外科学会
脳神経外科専門医
がんの患者数が増える中、その検査法や治療法に対して人々の関心が高まっています。病巣をピンポイントで照射することにより効果が期待できるという「定位放射線治療」について聞きました。

 ■定位放射線治療とは?
 肺や肝臓などの体幹部の悪性腫瘍や、頭頸部・頭蓋内腫瘍(良性も含む)に対して、放射線をピンポイントで照射する放射線治療のことをいいます。

 ■従来の放射線治療との違いは?
 従来の放射線治療は、例えば脳疾患の場合、脳全体または腫瘍とその周囲の脳組織の両方を含む比較的広い範囲に対して放射線を照射します。腫瘍だけでなく、周囲の正常な組織にも放射線が照射されるので、放射線量が多くなれば、脳組織全体への放射線の影響が問題になります。また、照射する放射線量を減らせば、腫瘍に対する効力も弱まってしまうということが考えられます。これに対して、定位放射線治療は高精度な放射線治療装置を使用し、腫瘍部分だけにピンポイントで強力な放射線を照射します。このとき、周囲の組織に対しては可能な限り放射線が当たらないようにして、安全性を確保。この治療法は、従来の方法よりも効果が期待できます。

 ■患者さんの負担は?
 副作用も含め、軽減されます。ただし、ご理解いただきたいのは、すべてのケースに適する治療法とは一概には言えないということ。どちらにしても、患者さん一人ひとりにとって最善の治療をご提案させていただくために、紹介医師からの詳細な報告など医療機関の連携も必要になってきます。詳しくは専門医にご相談ください。



 
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