くまにち メディカルインタビュー
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予防医学最前線 健康診査

2007/12/22掲載
 
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健診で未病段階からの自己管理を
 
鶴田病院 副院長兼循環器科部長
尾畑 憲司氏
医学博士
熊本大学医学部卒
日本循環器学会認定循環器専門医
中高年男性の2人に1人が予備群といわれるメタボリックシンドローム(内臓脂肪型肥満)。若い世代への影響も懸念されており、健康を維持するための健康診査や日常の健康管理が重要視されています。

 ■来春から健診が変わるとか。
 平成20年4月から40歳以上75歳未満の方に対する「特定健診」「特定保健指導」の実施が、市町村の国保や健保組合などに義務付けられます。現在進められている医療制度改革の一つで、特定健診はメタボリックシンドロームの早期発見が主目的です。この健診でメタボリックシンドロームか、その予備群と診断された人は、内臓脂肪蓄積の程度やリスクの高さ、年齢などに応じてレベル分けされ、食事や運動などに関する支援やアドバイスを受ける特定保健指導が行われます。

 ■従来の健診に比べ、かなりきめ細かにフォローされるようですね。
 食生活の欧米化や運動不足などが原因で、いまや中高年男性の2人に1人がメタボリックシンドローム予備群だといわれます。診断基準は男性が腹囲85センチ、女性が90センチを超えた人で、それに高血糖、高血圧、脂質異常のうち2つ以上が当てはまると、心筋梗塞や脳卒中を起こす危険性が急に高くなってしまいます。健診を受けっぱなしにさせず、その後の支援、指導まで行って、病気になる前の未病段階から健康状態を改善するという目的です。

 ■日常生活で注意することは?
 女性は健康に留意する人が多く、女性ホルモンの働きでも守られていますが、閉経前後から太りやすくなる場合があります。働き盛りの男性はお付き合いをほどほどにし、週数回のウオ―キングなど、きつくない程度の運動から始めてみてください。最近では、若い人の内臓脂肪の数値の高さが目立ちます。喫煙を控え、食事はお子さんが好むファストフードに偏らないなど、家族みんなで協力して健康づくりに取り組んでほしいですね。

 ■まずは自己管理が大切ですね。
 働く人とその家族を対象とした政府管掌健康保険生活習慣病予防健診は、すでに県内の医療機関で指定を受けて実施しているところがあり、通常の企業健診や基本健診に比べ詳細な検査項目があります。費用も政府が一部支援しているので、最近、健診を受けていない人はぜひ受診されるようお勧めします。



 
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