くまにち メディカルインタビュー
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泌尿器科最前線 尿失禁の治療

2007/11/24掲載
 
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女性に多い尿失禁は体操で改善へ
 
あいこう泌尿器科・内科クリニック院長
愛甲 巌氏
日本泌尿器科学会 認定泌尿器科専門医
多くの女性が悩まされているという尿失禁。体の構造的な特徴から、男性よりも女性に起こりやすいそうです。その原因と症状を改善する方法について聞きました。

 ■尿失禁に悩む女性が多いとか。
 女性に多い腹圧性尿失禁は、くしゃみや荷物を持ち上げたりしてお腹に力が入った時に起こります。早い人では30代から始まり、加齢とともに症状が増悪する傾向があります。女性は男性との体の構造の違いに加え、膀胱、子宮、直腸などを支える骨盤底筋群が出産や加齢のため緩くなりがちで、尿道を締める力が弱まり、尿がもれやすくなるのです。

 ■治療はどうなりますか?
 まず問診と検査で、膀胱の機能や状態、尿路感染がないかを調べ、神経因性膀胱との鑑別や、泌尿器系のほかの病気がないかをチェックします。検査は着衣のまま受けられます。腹圧性尿失禁とわかった場合、最も手軽で効果的な対処法は骨盤底筋体操です。膣や肛門で「締める」「緩める」を繰り返す簡単な動作をだいたい10分程度、1日3回行います。軽症の場合、およそ2〜3カ月で8割から9割くらいの方が効果を実感できるようです。ほかにも、漢方を含めた薬の服用、干渉低周波で膀胱を刺激する電気治療、コラーゲン注入療法、手術による外科的療法などがあります。

 ■受診に気後れもありそうですが。
 プライバシーへの配慮は当然、必要なことです。また、電気治療などは着衣のまま受けられます。腹圧性尿失禁は、成人女性の4人に1人が悩まされているとも言われますが、一人で悩まず、日常生活の制約やストレスになる前に、早めに泌尿器科専門医にご相談ください。



 
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