くまにち メディカルインタビュー
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産科・婦人科最前線 性器ヘルペス

2007/9/15掲載
 
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ヘルペスの再発を防ぐ再発抑制療法
 
うしじまクリニック
牛島 英隆氏
産科・婦人科うしじまクリニック院長
医学博士
一度性器ヘルペスに感染すると再発を繰り返し、パートナーに感染させてしまったり、お産のときには赤ちゃんにとって致命的なこともあるそうです。

 ■性器ヘルペスとは何ですか。
 熱を出したり、体調を崩したときに、唇に水疱を作るようなウイルスが単純ヘルペスウイルスです。このウイルスが性交渉などで陰部に感染したときに、性器ヘルペスが発症します。80〜90%の人は感染後すぐには症状が現れず、数年後に症状が出る場合もありますから、必ずしも今のパートナーに原因があるとは限りません。ただ、中には感染後、数日で症状が出る場合もあります。このときは症状が重く、水疱、潰瘍、痛みがとてもひどいことがあります。

 ■治療すれば治りますか。
 いったん体の中に入り込んだウイルスは神経の中に住みつくため、抵抗力や薬などによっても完全に追い出すことはできません。さらに、体の抵抗力が落ちたときには再発してしまうこともあります。通常、治療には抗ウイルス薬を使用しますが、頻繁に再発を繰り返す場合には、再発抑制療法を行います。

 ■どのような治療法でしょうか。
 これは、1年に約6回以上再発を繰り返す人を対象に、塩酸バラシクロビルを1日1回服用し、再発を防ぐ方法です。パートナーに感染させてしまうことを恐れ、新しい恋に踏み込めない人も多くいらっしゃいますが、再発抑制療法により感染させる可能性は低くなります。

 ■妊娠時に性器ヘルペスに初感染したり、再発するとどうなりますか。
 お産のときに性器ヘルペスがあると産道で赤ちゃんに感染し、赤ちゃんがヘルペス脳炎などで死亡してしまう恐れがあります。そのため、分娩前1カ月以内の初感染は、帝王切開となります。健やかな赤ちゃんを育むためにも、無防備な性交渉は控えましょう。



 
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