くまにち メディカルインタビュー
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産科・婦人科最前線 不正性器出血

2007/5/26掲載
 
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不正出血の時には癌と妊娠でないことを確かめましょう
 
うしじまクリニック
牛島 英隆氏
産科・婦人科うしじまクリニック院長
医学博士
生理とは違う出血をすると、不安になりますよね。そのような場合、様々な病気の可能性が考えられるようです。不正性器出血について伺いました。

 ■不正性器出血とは何ですか。
 いつもの生理とは違う時期、期間、量の出血が続くときを総称して、不正性器出血と言います。

 ■何が原因で出血するのですか。
 おりものや下腹部痛、性交時の出血、腰痛、血尿、血便、腹部の違和感があるときには、子宮頸癌や子宮体癌、絨毛癌、子宮肉腫などの悪性疾患によることがあります。良性疾患でも、子宮頸管ポリープや膣壁裂傷、老人性膣炎などで性器出血する場合があります。また、忘れてはならないのが妊娠に関係した出血です。自分ではいつもの生理と思っていたものが、流早産しかけている切迫流産であったり、子宮外妊娠でも出血することがあります。前置胎盤や常位胎盤早期剥離のように、胎児だけではなく、時として母親の命に関わるような病気もあります。

 ■不正性器出血の診断ポイントは。
 中間出血(予定生理の2週間前の出血、生理的な排卵日の出血)も含めて、診察、検査で妊娠と悪性疾患を否定し、命に関わるような病気でないことを確かめておきましょう。子宮頸癌はウイルスによる性感染症(性病)であり、20歳代でもしばしば見つかるようになりました。若い女性でも不正出血があったときには、婦人科で子宮頸癌検診を受けて下さい。また、最近では植物性エストロゲンを含むサプリメントの不適切な摂取で、不正出血を起こす症例も見られています。

 ■不正性器出血で受診するときに気にかけておくことはありますか。
 妊娠の可能性や、不正出血があったのは月経周期の何日目なのか、また植物性エストロゲンやビタミンEなどのサプリメントを服用していないかを把握しておきましょう。



 
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