くまにち メディカルインタビュー
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内科最前線 高血圧の治療

2007/3/3掲載
 
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生活習慣病の改善は食事や運動から
 
宮本内科クリニック院長
宮本浩光氏
日本内科学会認定内科医
日本循環器学会認定循環器専門医
高血圧は痛みなどの自覚症状がなく、放置しておくと脳卒中や心臓病など命にかかわる恐れもあります。悪化を防ぐには、日ごろからかかりつけのお医者さんに相談し、まず病気にならない生活を目指しましょう。

 ■血圧を気にする方は多いのですか。
 そうですね。職場の健康診断で指摘されたり、もともと家族に高血圧の人がいたりで気にする方は多いようです。心配なのは高血圧を認識しながら「血統だから仕方ない」「病院に行ったら高血圧の薬を一生飲むことになる」と思い込んで放置している方が少なくないことです。

 ■どうして、そんな誤解が?
 確かに高血圧には、生活習慣に関係なく発症するケースも一部あります。しかし、もともと家族同士は食生活やライフスタイルに共通点があり、長年の生活習慣が大きな要因となることも多いんです。原因となる生活を変えず薬だけに頼っていると、投薬をやめたら再び元通りになり、「一生薬がやめられない」との誤解につながるのでしょう。

 ■高血圧はなぜ危険なのですか。
 高血圧は痛みなどの自覚症状がほとんどないため、健康診断でわかっても、「これくらいなら大丈夫」と自己判断している場合があるんです。しかし、治療せずにいると動脈硬化や心臓病、脳卒中を招くなど命にかかわる恐れがあります。最近、話題のメタボリック症候群も、内臓脂肪型肥満に、高血圧、高脂血症、高血糖、低HDL血症のうち2項目以上が複合した状態を指しています。一つひとつの数値に差し迫った危険がなくても、いくつかの条件を併せ持つことで危険因子が大きくなってしまうんです。

 ■治療はどうなりますか。
 食習慣や運動習慣など日常生活のカウンセリングから始めます。ご本人は普通だと思っていた食事が、意外と塩分過多だったりします。軽症の方だと、食事の改善や1日30分以上の有酸素運動で、薬が不要になる場合もあります。もし、脳や心臓に重篤な合併症を生じて、手術やカテーテル治療など高度な医療が必要なら、最新の医療設備が整った総合病院を紹介します。そうなる前に、ふだんから気軽に家庭医に相談されておくといいですね。初めての受診でも、健診や以前かかっていた病院の検査結果は遠慮せずお持ちください。患者さんの病歴や生活状況など全体を把握した診断に役立ちますよ。



 
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