くまにち メディカルインタビュー
   HOME > 婦人科 インタビュー一覧> 婦人科 最前線
 
産科・婦人科編

2017/5/19掲載
 
MENU
美容整形
美容皮膚
ダイエット
内科
心療内科
歯科
皮膚科
婦人科
肛門科
がん治療科
小児科
眼科
整形外科
耳鼻咽喉科
神経内科
泌尿器科
放射線科
循環器内科
医療福祉
消化器外科
形成外科
味覚障害
免疫治療
血管外科
精神科
再発を繰り返す性器ヘルペス 症状が治まっても継続的な予防を
 
うしじまクリニック
牛島 英隆氏
産科・婦人科うしじまクリニック院長
医学博士
性感染症の一つである性器ヘルペスは、赤ちゃんが生まれるとき、お母さんから感染することもある危険な病気です。専門医に詳しく聞きました。

 ■性器ヘルペスとは何ですか。
 ヘルペスウイルスの感染により性器に潰瘍ができ、激しい痛みを伴う性感染症です。一度感染すると、症状が治まってもウイルスは神経節に潜伏し続けます。体調が悪いときなどに再発・再燃を繰り返しますが、症状はだんだん軽くなっていきます。初感染時が一番ひどいことが多いようです。一方、感染しても症状が出ないこと(不顕性感染)や、感染後十数年たってから発症することもあるので、現在のパートナーが感染源とは限りません。また、出産時に産道のヘルペス感染が疑われるときには、赤ちゃんへの感染を防ぐために帝王切開となります。

 ■具体的な治療法は。
 以下の方法(全て保険適応)が挙げられます。(1)現在はさまざまな薬があり、初感染(初発)や再発でも軽症の場合は、ゾビラックス、バルトレックス、ファムビルなどの抗ウイルス薬を5日間服用して治療が可能になりました。(2)排尿や歩行に支障を来す、高熱を伴うなどの重症者には、ゾビラックスを7日間点滴静脈注射します。(3)頻回に再発・再燃する場合、1年間に6回以上再発する方に限り、バルトレックスを1日1回投与する再発抑制療法を行います。

 ■予防法は。
 感染すると、症状がなくてもウイルスを排出し続けます。パートナーへ感染しないよう、コンドームを使いましょう。また、再発時は肛門や臀部(でんぶ)、太ももにも潰瘍が現れ、完全な予防はできません。免疫力の低下が再発につながるので、日頃からの体調管理が大切です。



 
無断転載は禁じます。
掲載の記事、写真等の著作権は熊本日日新聞社または、各情報提供者にあります。
Copyright Kumamoto Nichinichi Shimbun
  (c) 熊本日日新聞社 〒860-8506 熊本市中央区世安1-5-1
くまにち.com トップページへ