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歯科編

2017/4/21掲載
 
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歯周病治療に新しい薬品が登場 保険内の費用で歯周組織再生が可能に
 
くまなんヒコクリニック院長
前田邦彦氏
今までの歯周病治療では、歯を支える歯周組織を再生するための薬品の費用は自己負担でした。しかし昨年末、保険適用の新しい薬品が登場したそう。その薬品の効果や使用方法について専門医に聞きました。

 ■歯周病治療に使う新しい薬品が登場したそうですね。
 はい、昨年12月に発売されました。歯周病が進行すると、歯茎の炎症によって歯の周りの骨や膜などの歯周組織が破壊されてしまいます。この組織を再生するための薬品は、これまで保険適用外だったため、多大な費用がかかっていました。しかし、新しく発売された薬品は保険が適用されるので、自己負担は原則3割で済みます。その治り方には個人差があるものの、骨の増加量の平均値が従来の薬品の2倍になったというデータも出ています。

 ■その使用方法は。
 重度の歯周病の場合、歯茎を切開し、歯と歯茎の間の隙間に入り込んだ歯垢・歯石や、炎症を起こした歯周組織を取り除く手術を行います。その後、歯周組織の欠損部分に薬品を塗布し、切開部を縫合します。薬品には骨の再生や血管の新生、細胞増殖などを促すタンパク質が含まれているので、歯周組織の再生を促す効果があります。

 ■安心して使うことができますか。
 この薬品に含まれるタンパク質は、床擦れの薬として15年前から実用化されています。発売に際しては、歯周病の専門知識を備え、メーカーから薬品についての説明を受けた歯科医師が段階的に使用しています。熊本県内でこの薬品を取り扱っている歯科医院はまだ少ないのが現状です。使用を希望する場合は事前に専門医に問い合わせたほうがよいでしょう。



 
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