くまにち メディカルインタビュー
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皮膚科編

2017/3/24掲載
 
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思春期に増える悩ましいニキビ 痕を残さないよう受診は早め
 
まるお皮ふ科 院長
丸尾 圭志氏
日本皮膚科学会皮膚科専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医
思春期になると増えるニキビは、見た目にも気になりますよね。市販薬などで治そうとしても「良くならない」「逆にひどくなった」と、悩んでいる人も多いのでは。専門医に正しい治療法などについて聞きました。

 ■ニキビの原因とは。
 俗に言うニキビは、尋常性瘡(ざそう)という炎症性の皮膚病です。毛穴にたまった古い角質が角栓となったり、思春期の性ホルモンによって皮脂が多量に分泌されたりすることが原因に挙げられます。また、ストレスも皮脂の分泌に大きく影響するといわれています。一方、「チョコレートやナッツを食べるとニキビができる」という俗説は、科学的に証明されていません。バランスの良い食事を心掛けていれば、食べても問題ありません。

 ■ニキビができてしまったら。
 赤みがなく、皮脂が毛穴にたまった状態の面皰(めんぽう)が主な場合は、適切に洗顔や市販薬を塗布することで改善することもあります。しかし、赤く炎症を起こし、下写真のような紅色丘疹(こうしょくきゅうしん)や膿疱(のうほう)が確認できる時は、なるべく早く専門医を受診してください。炎症が進行すると、皮下に膿の袋ができる嚢腫(のうしゅ)や、硬く盛り上がった硬結(こうけつ)も現れます。このように強い炎症は、治療しても凸凹したニキビ痕を残してしまいます。ニキビ痕はレーザー治療でも完全にきれいにするのは難しく、悩む患者さんが多いのです。悪化する前に、少しでも早く治療を始めましょう。

 ■治療方法は。
 基本的には、塗り薬のアダパレンか過酸化ベンゾイルを、毎晩寝る前に塗布します。多くの人は、改善するまでに1、2カ月を要します。炎症が起きている場合は、それに加えて、アクネ菌の増殖を抑える抗菌薬を処方します。ニキビ治療に重要なのは、根気よく続けることです。すぐに効果が出なくても、医師の指示通りに治療を続けましょう。決して触ったり、つぶしたりしてはいけません。雑菌が入り、余計に症状が進行します。悪化させないためには規則正しい生活も大切です。ストレスや疲れをためないよう、睡眠は十分取ってください。また、ニキビができやすい部分を毎日洗って清潔に保つことで、予防にもつながります。



 
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