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矯正歯科編

2017/2/10掲載
 
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見えない舌側矯正とマウスピース矯正 状況によって治療法を組み合わせることも
 
DAN矯正歯科クリニック
松下 龍之介氏
歯の矯正治療中、第三者からの見た目を気にする人は少なくありません。歯の裏側に装置を付ける舌側矯正と患者自身で取り外し可能なマウスピース矯正の使い分けや組み合わせ方について、詳しく聞きました。

 ■矯正治療中に“見た目”を気にする人は多いようですね。
 来院される9割以上の方は、見えない「舌側矯正」か「マウスピース矯正」のどちらかを選択されます。その理由をお聞きすると、「矯正治療の重要性は理解できるが、学校生活や仕事上、どうしても他人の視線が気になる」という理由が多いようです。もともと、口元を気にしている方が矯正装置を歯の表面に付けると、いっそう気になってしまい、ストレスになることもあります。また、表側の矯正装置は4ミリほどの厚みがあるため、その分、口元が前に出る格好になり、抵抗感が増すようです。さらに、表側矯正の場合、治療が完了して装置を取り外すまで、治療後の歯並びや口元をイメージしづらいというご意見もあります。

 ■実際、どのような方が治療するのですか?
 10代〜60代までさまざまな方が矯正治療をされます。中高生や大学生、教職員や接客業、医療関係者も多いですね。子どもさんと一緒に治療を開始される保護者もいらっしゃいます。最近は男性の方も増えてきました。特に20代〜40代の男性は仕事上、歯並びが第三者に与える印象を理解されているようです。

 ■舌側矯正とマウスピース矯正を組み合わせる治療とは。
 現在の“見えない矯正治療”で最も適応範囲が広い方法は舌側矯正ですが、患者さん自身で取り外しができるマウスピース矯正を希望される方もいらっしゃいます。マウスピース矯正も技術の進歩により、以前に比べ適応範囲が広がりました。ただし、現時点では抜歯が必要な症例に対して、マウスピース矯正単独で質の高い医療を提供するまでには至っていません。このため抜歯が必要な症例には、一時的に舌側矯正を組み合わせた治療を提案しています。

 ■マウスピース矯正と舌側矯正を使い分けることはできるのですか。
 例えば、治療の前半をマウスピース矯正、後半を舌側矯正という具合に、その時の状況によって矯正装置を使い分けることも可能です。マウスピース矯正と舌側矯正の歯の動かし方は似ている部分があり、その点も問題ありません。ただ、舌側矯正の技術や知識、経験をマウスピース矯正に融合させることで初めて可能になるシステムですのでご注意ください。もちろん、初めから舌側矯正を選択された場合は、どのような症例にも対応できます。矯正治療を始める際は、複数件でカウンセリングを受けて、全てに納得してから開始されることをお勧めします。



 
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