くまにち メディカルインタビュー
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精神科編

2017/1/27掲載
 
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うつ病の要因は人によってそれぞれ 十分な休養と投薬が治療の第一歩
 
光の森メンタルクリニック 院長
宮谷 高史氏
うつ病で精神科を受診する患者さんが増えているそうです。その要因や治療の進め方、家族にうつ病の疑いがあるときに取るべき行動について専門医に聞きました。

 ■うつ病について教えてください。
 さまざまなデータが出ていますが、うつ病は、日本人の10〜15人に1人の割合で生涯のうちに一度はかかる病気といわれています。一言でうつ病といっても、(1)決断がしにくいなどの脳の機能低下(2)失恋などをきっかけにした心理的な問題(3)疲労など環境要因からのストレス―の3つの要素が重なって発症することが多いため、治療には適切な診断が必要です。

 ■治療法は。
  前述した3要素を考慮して治療を進めます。(1)には投薬、(2)には心理療法、(3)には環境調節を行いますが、治療の第一歩は休養と投薬です。発病の原因を探したり、離婚や退職など大きな決断を検討したりするのは、十分な休養を取って症状が改善してからがよいでしょう。脳の機能低下が大きな要因の場合は、憂鬱(ゆううつ)な気分が改善しても病気が再発する可能性が高いため、特にじっくりと治療を進めます。治療の進み具合に一喜一憂せず、回復を急がない心構えも大切ですよ。十分に良くなった目安は、物事に対してやる気が出たか、楽しめるようになったかどうかです。

 ■家族にうつ病の疑いがある場合はどうしたらよいですか。
 本人不在の相談は、本人と医師との信頼関係を壊す恐れがあるので、同伴での精神科医院の受診をお勧めします。話しにくい家庭内のことも、それが治療のヒントになることもあるため、診察時には包み隠さずお話しください。



 
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