くまにち メディカルインタビュー
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心療内科最前線 社会不安障害

2005/8/6掲載
 
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よくある病気で珍しい病気ではありません
 
よやすクリニック院長
中田 滋寛氏
精神保健指定医
人前で話すときに緊張したり、初対面の人に挨拶をするときに恥ずかしくなる…こんな経験は誰でもありますよね。しかし、これが過度になると病気なのだそうです。社会不安障害について聞きました。

 ■社会不安障害について教えて下さい。
 多くの人にとって、人前で発表したり、字を書く、話すといった動作はよくあることですよね。社会不安障害は、このような状況のとき必要以上に緊張したり、強い不安を感じ、それらの状況を避けることで生活や学業、仕事に支障を来してしまう病気です。主に、思春期かそれ以前に発症することが多いようです。

 ■珍しい病気なのでしょうか。
 以前は、単なる性格の問題、内気ととらえられることが多く、「無視されていた不安障害」ともいわれていました。そして、受診される患者さんも「こんな病気は私だけなのか…」と悩まれる方もいらっしゃいます。しかし、人口の約10〜15%、学生さんですとクラスに一人は罹患しているといわれるくらい、珍しい病気ではないと今では認識されるようになっています。また、適切に治療しないと生涯に続く可能性が高い慢性疾患なのです。

 ■治療法は。
 社会不安障害の原因は、脳内の伝達物質であるセロトニンなどの機能障害と考えられていますので、それらを調整する薬を飲むことと、カウンセリングによって不安を取り除いたり、物の見方を変えていくことが治療の基本です。治るのには個人差はありますが、約2〜3カ月で改善してくる方もいらっしゃいます。これは、元々の性格に関わらず誰にでも起こりうる病気です。だからこそ、治療をすれば治りますし、治れば快適に暮らすことができます。うつやパニック障害と併発している場合もありますので、気になる方は専門医に相談されて下さい。



 
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