くまにち メディカルインタビュー
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歯科編

2014/12/30掲載
 
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部分入れ歯を安定させるインプラント 最小限の治療で最大の効果を
 
添島歯科医院副院長
坂口 倫章氏
厚生労働省指定臨床研修指導医
日本歯周病学会認定歯周病専門医
以前より一般的になってきたインプラント治療。失った歯の全てをインプラントにするのではなく、最小限の施術で最大の効果を引き出す治療が注目されています。具体的な治療法について聞きました。

 ■歯を喪失する主な原因は。
 一番多いのは歯周病によるもので、40歳以上の約8割は歯周病に罹患(りかん)しているといわれています。しかし、歯周病がさまざまな病気に関連していることは意外と知られていません。例えば、動脈硬化や糖尿病などを引き起こす危険性があるほか、肺炎、骨粗しょう症、肥満の悪化、妊婦は低体重児出産につながることもあります。歯周病によって歯を喪失してしまうと、おいしいものを食べられない、発音しづらいというだけでなく、嚥下(えんげ)機能も低下。高齢社会に向けて、いかに自分の歯を失わずにいられるかによって、将来的な生活の質も変わります。歯の喪失を防ぐためにも、定期的な検診を習慣づけましょう。

 ■歯を喪失した場合、どのような治療法がありますか。
 主な治療法は入れ歯やブリッジ、インプラントなどです。装着の煩わしさのないインプラント治療が一般的になってきましたが、全てをインプラントにすればよいというわけではありません。多数のインプラントを入れる場合は、手術に関わる体力や経済的負担などを総合的に考える必要があります。インプラントの数を最小限に抑え、最大の効果を引き出す治療法(ハイブリッド義歯)が注目されています。

 ■インプラントと入れ歯を組み合わせる治療法ということでしょうか。
 喪失した歯を補うには、入れ歯かインプラントと考える人が多いと思います。しかし、入れ歯だけでは硬いものがかめない、歯茎が痛いなどの声があります。そこで考えられたのが、部分入れ歯とインプラントを組み合わせる治療法です。数本のインプラントを部分入れ歯の補助装置として使用することで、健康な歯に負担を掛け過ぎずに、入れ歯そのものも安定させ、歯茎の痛みを軽減します。口腔内の環境が整うと、かみ合わせによる不具合が改善され、頭痛や腰痛が治ったというケースもたくさんあります。まずは、自分の歯の状態を知り、どの治療を組み合わせるのが一番効果的か、専門医と相談されることをお勧めします。



 
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