くまにち メディカルインタビュー
   HOME > 歯科 インタビュー一覧> 歯科 最前線
 
歯科最前線 咀嚼と老化

2005/9/24掲載
 
MENU
美容整形
美容皮膚
ダイエット
内科
心療内科
歯科
皮膚科
婦人科
肛門科
がん治療科
小児科
眼科
整形外科
耳鼻咽喉科
神経内科
泌尿器科
放射線科
循環器内科
医療福祉
消化器外科
形成外科
味覚障害
免疫治療
血管外科
精神科
口の健康は全身の健康につながります
 
添島歯科医院歯科医師
添島 義樹氏
厚生労働省指定臨床研修指導医
最近よく耳にする“アンチエイジング”という言葉。抗加齢という意味で、美容のイメージが強いのですが、歯科においても老化防止のための治療として捉えているそうです。咀嚼(そしゃく)と老化について聞きました。

 ■咀嚼と老化の関係について教えてください。
 元気に長寿を全うすることを目標とするアンチエイジングは、口の中にも関与しています。口は全身の健康に深く関係しています。特に、唾液の量や質の異常、咀嚼機能の低下は、さまざまな不快症状を生じ、QOL(生活の質)を著しく低下させます。そして、生活習慣病(心疾患・脳血管疾患・高血圧・糖尿病・歯周病など)や癌、アルツハイマー病を起こす原因にもなりうるのです。

 ■では、よく噛めばそのような病気にもなりにくいのでしょうか。
 よく噛めない人はアルツハイマー病の罹患率が高いというデータや、100歳以上の長寿者の6割近くの人は「何でも食べられる」、さらには開眼片足立ちができる秒数が、普通に噛める人は18秒で、噛めない人では10秒以下という沖縄県大宜味村老人健康調査の結果報告もあります。よく噛み、咀嚼筋を使うことで大脳が刺激され、脳血流の循環が約30%向上します。それは、記憶力・認識力・判断力・集中力アップを意味します。また、唾液量も増えることで、口臭・虫歯・感染の防止、若返りホルモンであるパロチンも増加します。

 ■老化防止のためには、口の健康を保つ必要があるのですね。
 はい。歯を抜けたままにしていたり、虫歯や歯周病で使えなくなっていたり、合わない義歯を使用していると噛む力が弱り、さらには健康な歯にまで悪影響を及ぼすことがあります。日頃からきちんと治療をして口の健康を保つことは、全身の老化防止・健康に有効なのです。



 
無断転載は禁じます。
掲載の記事、写真等の著作権は熊本日日新聞社または、各情報提供者にあります。
Copyright Kumamoto Nichinichi Shimbun
  (c) 熊本日日新聞社 〒860-8506 熊本市中央区世安1-5-1
くまにち.com トップページへ