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婦人科最前線 子宮脱

2005/9/24掲載
 
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医師の認識以上に悩む女性が多い病気
 
慈恵病院産婦人科医師
蓮田 健氏
九州大学医学部卒業
九州大学付属病院、国立病院九州医療センターなどで産婦人科勤務
「股に何か挟まった感じがする」、「何か下がってくる感じがする」などの心当たりはありませんか? もしかしたら、「子宮脱」という女性特有の病気かもしれません。あまり聞く機会はありませんが、実際にその悩みを抱える女性は多いのだそうです。子宮脱について聞きました。

 ■子宮脱とはどのような病気なのでしょう。
 子宮脱とは子宮を支えている靱帯や筋肉が緩んで、その結果、子宮が下がってくる病気です。分娩の際には、骨盤の筋肉が損傷されたり引き伸ばされたりします。さらに年齢が高くなると体の組織が弱く伸びやすくなり、子宮や膣、膀胱、腸などが下がってくる原因になるのです。  初期の方は、「何か下がってくる感じがある」と言われます。午前中は調子が良くても、立ったり歩いたりしているうちに午後には子宮が下がってくるのです。それでも初期の軽い症状の方では、横になったりお風呂に入ることによって自然と子宮は戻っていきます。

 ■それでは、進行するとどうなりますか。
 子宮脱が進行してくると、患者さんは、「股の間に何か挟まった感じがある」「ピンポン玉のようなものが出てくる」と言われます。下がった子宮が自然には戻らなくなり、自分の手で押し戻さなければならなくなります。さらに進行すると、常に脱出したままで全く戻せなくなります。脱出した子宮を覆う腟の表面は乾燥してただれてきます。ただれたところからの出血が止まらないこともあります。こうなると、単なる不快感だけではなく痛みが生じます。また、「おしっこがもれる」「おしっこが近い」など泌尿器症状をうったえる方や便秘になる方も多いですね。



 
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