くまにち メディカルインタビュー
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リハビリテーション編

2013/12/20掲載
 
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臨床心理士、ケアマネジャーとも連携 自立した生活を総合的に支援
 
熊本託麻台リハビリテーション病院 院長
平田 好文氏
高齢社会を迎えた今、退院後に自立した生活を支援していく新しいリハビリテーションの取り組みが始まっているそうです。次世代のリハビリについて詳しく聞きました。

 ■最新の回復期リハビリテーションについて教えてください。
 これまでは、脳血管運動器、心疾患、骨関節など臓器(部位)別の疾患に伴う身体のリハビリが主体で、患者さんが自宅に戻ってから何をしたいか、という気持ちの面があまり考慮されていないことが課題でした。リハビリの目的は、病気やケガなどによる障がいを乗り越え、生活を再構築することです。体を動かせるようになる訓練だけでは、自宅に戻っても何をしてよいか分からず、閉じ込もりがちになる方もいらっしゃいます。そこで大事なのが、患者さんの不安を取り除き、退院後に自分らしいイキイキとした生活が送れるようサポートすることです。いわば「心技体」のリハビリテーションです。

 ■具体的にどのような取り組みですか。
 一つは、臨床心理士によるカウンセリングです。患者さんがいろんな不安をしっかりはき出して心穏やかに自宅に帰れるようにするためです。もう一つは、病棟が一つのチームになって連携することです。医師や看護師だけのカンファレンス(症例検討会)ではなく、医療職者、事務職者も一緒にカンファレンスを行い、全員が情報を共有して、患者さんが自宅に戻ることを前提としたリハビリを施します。患者さんの立場に立ったケアが大切です。

 ■ケアマネジャーとの連携も図っているとか。
 ケアマネジャーさんにもカンファレンスに入ってもらい、患者さんの病院での状態を知っておいてもらうことが重要です。高齢社会を迎え、今後一人暮らしの高齢者が増えていく中で、自立した生活を支援するための取り組みはますます必要になってくるでしょう。例えば、再入院の理由に多い転倒骨折は、生活指導を充実させることで防ぐことができます。医療、看護、介護、リハビリが連携しながら、いろんな視点で在宅を支えることが大事です。地域が面でつながるようにしていくことが、次世代のリハビリテーションの大きな役割であると思います。

 ■最新の技術を駆使したリハビリもスタートしているそうですね。
 新しい技術として登場したのが、ロボットスーツを利用した方法です。コンピューターシステムで患者さんの状態を把握し、筋肉の動きに応じて関節を動かすというものです。導入されている医療機関はまだわずかですが、最新技術を駆使した新しい取り組みとして注目されています。詳しくは専門医にご相談ください。



 
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