くまにち メディカルインタビュー
   HOME > 婦人科 インタビュー一覧> 婦人科 最前線
 
産科・婦人科編

2013/10/25掲載
 
MENU
美容整形
美容皮膚
ダイエット
内科
心療内科
歯科
皮膚科
婦人科
肛門科
がん治療科
小児科
眼科
整形外科
耳鼻咽喉科
神経内科
泌尿器科
放射線科
循環器内科
医療福祉
消化器外科
形成外科
味覚障害
免疫治療
血管外科
精神科
「カンジタ腟炎」を繰り返さないために 規則正しい生活を心がけて予防を
 
うしじまクリニック
牛島 英隆氏
産科・婦人科うしじまクリニック院長
医学博士
腟やその周辺がひどくかゆくなったり、おりものの異常を感じる「カンジタ腟炎」。一度発症すると、何度も繰り返す女性が多いそうです。カンジタ腟炎の原因と予防法について、専門医に詳しく聞きました。

 ■カンジタ腟炎とは。
 カンジタ腟炎とは、カビの一種であるカンジタという真菌類が腟の中で繁殖することで、白色から黄緑色のおりものが増え、かゆみがひどくなる病気です。外側にまで炎症が広がると外陰炎を引き起こし、入浴時に石けんがしみるなどの症状が出ます。抗真菌剤の腟内投与と腟洗浄で改善しますが、何度も繰り返す患者さんが多いのも事実です。

 ■どうやって感染するのですか。
 カンジタは性感染症の一つですが、ほかの性感染症とは根本的に違い、誰の腟内にも存在する常在菌に近いものです。腟の中は通常、デーデルライン桿菌(かんきん)という乳酸菌が乳酸を産生することで酸性が保たれ、ほかの細菌の繁殖を防ぎます。こうした自浄作用がうまく働かなくなると、カンジタ菌が増え始めます。最初のカンジタ感染の際にきちんと治療しなかった場合や、風邪や歯科治療のための抗生物質の服用、コントロール不良の糖尿病、妊娠時に乳酸の濃度が低下し、発症しやすくなります。何度も繰り返して難治性カンジタ症と呼ばれる状態になると、なかなか治りません。

 ■予防法を教えてください。
 日頃から規則正しい生活を心がけましょう。睡眠不足のほか、疲れやストレスをため込むのもよくありません。乳酸菌製剤などの摂取に予防効果があるという論文もあります。早産するお母さんの口腔内と腟腔内の細菌がほぼ同じ種類であるという報告もあり、乳酸菌飲料などが予防につながるかもしれません。



 
無断転載は禁じます。
掲載の記事、写真等の著作権は熊本日日新聞社または、各情報提供者にあります。
Copyright Kumamoto Nichinichi Shimbun
  (c) 熊本日日新聞社 〒860-8506 熊本市中央区世安1-5-1
くまにち.com トップページへ