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産科・婦人科編

2013/8/30掲載
 
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経口避妊薬の副効用と副作用 症状によっては緊急の検査が必要
 
うしじまクリニック
牛島 英隆氏
産科・婦人科うしじまクリニック院長
医学博士
避妊だけでなく、月経痛の軽減や貧血の改善など、さまざまな副効用がある「経口避妊薬」。しかし最近、経口避妊薬の服用によって重大な副作用が起きたという報告があったそうです。専門医に詳しく聞きました。

 ■経口避妊薬について教えてください。
 経口避妊薬は、飲み忘れや飲み間違えさえなければ、避妊がきちんとできるだけでなく、いくつもの副効用があります。たとえば、月経痛の軽減、いわゆる月経困難症の治療に役立つほか、月経の周期が28日前後になりますので、仕事や勉学などの計画が立てやすくなります。また、月経の量が減ることで貧血になりにくくなり、ニキビや多毛症の改善も期待できます。さらに、5年以上連続で服用した場合、子宮体がんや卵巣がんになりにくくなったという報告もあります。

 ■服用すると、メリットがたくさんあるのですね。
 しかし、こうした副効用の一方で、副作用が起こることもあります。副作用としては、吐き気や嘔吐(おうと)、むくみ、黄疸、かゆみ、乳房痛や下腹痛、不正性器出血などが挙げられますが、これらは服用さえやめれば軽減できます。ところが最近、経口避妊薬の一つ、低用量ピルによる死亡例の報告がありました。経口避妊薬を服用している時に次のような症状が表れたら、CTやMRIなどの画像診断や血液検査ができる総合病院などで至急受診してください。@足が痛くてむくんできたA頭がとても痛いB目が見えにくくなってきたC胸が苦しくて息ができない。これらは血の塊が血管に詰まることで起こる症状で、命に関わることもあります。特に喫煙をしている人は、経口避妊薬を服用する場合は十分に気をつけてください。



 
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