くまにち メディカルインタビュー
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歯科最前線 お口の健康

2005/11/19掲載
 
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あと何回食事をしますか?
 
スガ歯科医院院長
菅 健一氏
人が生きていくために食事は欠かせないものですよね。そして、“食べたい”という意欲は、“生きる”という意欲に繋がるそうです。

 ■食事と生きる意欲の関係について教えてください。
 80歳まで生きるとして、あなたはあと何回食事をしますか? 考えたこともないと言われる方が多いと思います。80歳まで何もトラブルがなく、1日3回食事をするとして計算すると、現在50歳の方で32850回、60歳で21900回、70歳の方なら10950回です。「おいしいものを食べる」ことにはこだわるけれど、「おいしく食べる」、あるいは「食べる」という行為そのものには、案外無関心な方が多いようです。  末期ガンで食事が思うように取れなくなった義母の話です。水分しか口にできず衰弱した義母は、見舞いに行った孫である私の息子に、「ステーキが食べたいけど、食べられない。代わりに食べてきて」とお金を渡しました。食事を済ませたばかりの息子でしたが、言われた通り食べて帰ったら「そう、おいしかったね。よかった。おばあちゃんも満腹になったよ。これで元気がでるよ」と言ったそうです。最後まで「食べたい、食べて体力をつけて、もう一度元気になりたい」と生きることへの執念を持ち続けた義母でした。「食べることは生きること」。日頃何気なく食事をしている私たちですが、実は“食べる”ということは楽しみのひとつであり、“生きる”ことへと繋がる大切なことなのです。病気や体力の回復も、食べて栄養をつけることで早くなります。食べられないと家族とは別の食事になり、楽しいひとときも自分だけ疎外された感じを受ける方も少なくありません。「おいしいものを食べる」前に、「おいしく食べる」ことを考えてみませんか。生きていることを実感できる食事を、多くの方が体験できることを願っています。



 
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